新築工事。床下の断熱が終わりました。

「呉井塚の家」新築工事
床下の断熱が終わりました。
ネオマフォームによる基礎内断熱になります。
立ち上がり100mm、
基礎スラブ上を全面60mmを貼りました。
土台の内側も忘れずに。

これにて外からの影響を受ける部分はひと通り断熱できたことになります。

基礎断熱は、当然に床下地をする前に行う必要があります。床を作ってからでは潜らなければいけませんので、効率的とは言えません。

床断熱という床下地の段階で断熱する場合は床組をしないとできないので、順番が変わり、なおかつ、踏み抜きしないように、すぐその上に下地合板か床板仕上げをすることになります。

そこで考えるのがこれらの作業をするタイミング。
建て方の前にするのか後にするのか?

最も一般的な在来軸組工法でいう仕口加工(いわゆる蟻加工)で、厚張合板という仕様であれば、
納まり上、床を終わらせることがほとんど。
後で敷き込む工夫もありますが、建て方時は足元の安全性が必須なので仮床するなど二度手間承知の作業が発生します。
床をつくるとなると、建て方のタイミングと合わせて雨養生の徹底が求められます。
特に乾燥された無垢の木部、合板が濡れるとか、床下への水の浸入が床下断熱完了後に発生するとさらに後始末が大変なことになります。

つまり、この例の場合、何がなんでも濡らしたくない対応となります。
やり方がNGというわけではなく、配慮が増えるということ。もちろん最近の天候はわからないので、万全を作り出すのはとても大変な労力です。

今回の躯体の工法はストローグ社の金物工法。
都合上、後付け可能な大引金物も使っています。

金物工法は、仕口という材が直交する部分の接合部は材の側面に取り付いた金物で受けるため、材同士が重なる組み方ではなく、壁が建ってからでも床下地となる大引を入れることが可能です。

なので、床下の工事は建て方を終え、屋根が出来上がって雨仕舞いが安心な状態を迎えてから行えるというわけです。

つまり、軸組の接合部を金物工法にし、さらに大型パネルで外周をつくって、素早く屋根を掛け、雨仕舞いをまとめることで、
床下断熱や床組みを雨が降っても問題無い状況で施工できるという大きなメリットが生まれます。

弊社の新築工事の場合、基本的にブルーシートで囲うというのはあったとしても、部分的なもの。全周はありません。
この養生作業も工程や、職人の作業環境、施工進捗に大きく影響します。できるならばやらなくて済む環境が望ましい。

天候に左右されない施工環境をつくることは品質にも大きく影響します。
屋外作業を主の方は本当に大変な立場です。雨が降ったり強風だったりがあると作業できず現場はお休みですから。

工法の選択肢は無限にありますが、なぜ、このやり方を選択したのか?
住宅供給者として、あらゆる経験や試行錯誤、さまざまな角度からのシミュレーションを重ねて、お施主様により良い品質でお渡しするために今のやり方があります。